脳と快感




私たちの生活には、さまざまな快感が身を潜めています。
食事、セックス、ドラッグ、ギャンブルなど。これらの快感はどのようにして脳の中で起きているのかという話について話していきます。


脳みそにとって快感とは?
そもそも、脳みそにとって快感とは何なのかについてお話します。簡単に言うと、快感回路と呼ばれるVTA(腹側被蓋野)や側座核、前頭皮質、線条体、黒質、海馬などが活性化して生じる現象だといえます。

上の図は快感回路を示したものです。主にVTAが活性化しますと、次に快感回路のほかの部位にドーパミンが放出されます。その全体としての流れを人は快感だと感じることがわかってきました。


これは、過去に脳内のVTAに電極をつないで、電極に電流が流す実験でわかったことです。具体的には、まずマウスに簡単に押せるスイッチを用意します。そのスイッチは実は、VTAに電流を流す装置となっておりマウスがそのスイッチをどのように扱うか観察する実験でした。その結果わかったことは、マウスはスイッチを一時間に7000回も押すということでした。
つまり、マウスにとってスイッチを押すことはなによりの快感になってしまったということです。さらにスイッチを押し続けるマウスに、発情期のメスや食事などを与えても、マウスはそれらを無視してひたむきにスイッチを押し続けました。


そもそも、マウスで起きたことで人間に当てはまるのー?と思う方がいると思うのです
が、安心してください。人間で同様な実験が行われており、VTAを刺激すると快感を感じることがわかっております。


実際に脳の中をMRIなどの脳の活動を調べる機械で検査したところ、セックスやドラッグ、食事のときにはこの快感回路が活性化したことが確認されております。