本当のリーダーシップとは?


悪いヤツほど出世する
悪いヤツほど出世する
日本経済新聞出版社


今回はジェフリー・フェファーさんの「悪いやつほど出世する」を読んで面白かったので、紹介します。
この本の主な内容といたしまして、世の中に存在するリーダーシップ論があまりにもひどいというテーマからはじまったおります。
アメリカにおけるリーダーシップ産業の規模は非常に大きいらしいのですが、そのわりに昔に比べて自分の会社のリーダーシップよくなったよねという、統計データがまったく出てこない。つまり、科学的に本当にリーダーシップの教育は正しいのか?みたいな話から始まります。
現在のリーダーシップ産業の実態として、まずだれもが自分の理想なリーダー(ビルゲイツ、スティーブジョブズ)みたいなイメージを強く抱えており、その人物に近づけば成功できると考えがち。そんななかに、理想なリーダーに近いイメージを教育して、参加者に満足して帰ってもらうので実態らしいです。それが統計的優位性があるかなんてまったく考えられていないのですな。
楽しい講義でざれごとを聞いた人々が世のなかで、数多くの失敗していくみたいな結果になってしまうというかんじですね。


ジェフリー・フェファーさんはこの状況を昔の医者に例えていました。「昔の医者は自分が医者だといえば誰でもなれた。みながみな独自の考えで理論をつくり、そして数多くの失敗が生まれた。だがしかし、医者を資格性にしてからはそれなりに正しいノウハウが知られるようになってからまともになった。リーダーシップ教育業界ではまった同じことが現状起きている。独自の理論だとかを持ち合わせるやからが、元気よく、楽しく教えてくれるためみんな信じてしまうのです。」みたいなことをおっしゃっておりました。


リーダーシップといいますと、謙虚、誠実、自分らしさ、部下思いみたいなものが求められるのですが。実際にこれらのうち、謙虚、誠実、部下思いはある程度成功と相関関係があるっぽいのですが、正直、自分らしさというのはぶっちゃけいらねいよねーみたいな話でしたね。


さらに、そもそもリーダーの資質において、上記の条件は会社にとっては有益な利益を与えうる可能性が高いですが、本人にとってはなんの利益にならない可能性が多いそうです。謙虚、誠実な人物より、ナルシストな人間なほうが結果的には自己アピール力にすぐれているので、出世しやすいそうです。
実際に会社に勤めるCEOはナルシストな傾向が強く、しかもナルシストな人間は自分の決断にはっきり自信をもてるため、リスクを積極的にとれて結果的に成功する可能性も高いそう。
つまり、謙虚、誠実は確かに他人から好かれやすいし、会社の利益をあげれるかもしれないけど、ナルシストな人間は上司や人事部にめっちゃくちゃ自己アピールするため短期的には魅力的に見えて昇進しやしということですね。
ですけど、ナルシスト上司のしたで働く人々にとっては非常に最悪になる可能性が高いですよね。ナルシストは自分の意見大好きなので他人の意見を聞こうとしないし、基本的に自分は他人より優秀だと思いこんでいるため、すぐに権力争いを引き起こしてしまいがち。
ですから、どこの会社の上司というものは大体性格が悪くナルシスト傾向のやつが出世しやすくなるということですねー
見た目や言動などに影響されると間違った情報ばかり(確証バイアス)集めてしまうので。相手を評価するときは、相手の業績のみに着目するとかいいそうです。正しいしい人のみを出世させる仕組みが大事になってくるとも書いております。
まあ、でもこのデータはアメリカの会社のデータなので、日本でどれだけ適用できるかはあまり定かでは、ないかもしれませんね。
つまり、もしも謙虚に、誠実になどを守り続けていては会社の利益を上げることはできるかもしれないけど、自分の利益を上げることはよほど正しく評価されないとまずナルシストに先を越される可能性が高いよねーという内容になっております。ですから、我々はリーダーシップを学ぶときはもっと自己の利益を守る方法を考えなくてはいけないとういことですね。自己の利益を守る方法とは、政治的駆け引きが会社ではどのように繰り広げられているか学び、実践するとか。
さらに、上司の意見に順々な日本人はとくに大事だと思うのですが、上司の言うことを信じるべきではないということも書いておりましたね。その人物を過信しすぎるということは、自分の利益を失い、他人主体になるということですものね。
さらに、現状に安住しないで周辺は常に警戒するべきだといっていますね。
私たち日本人にとって、非常に耳が痛い話なのではないでしょうか。