組織はなぜ実行できないのか

ジェフリー・フェファーさんの「なぜ、わかっているのに実行できないのか?」という本を読んでみたので軽く紹介していきたいと思います。
参考文献


なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント
なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント
日本経済新聞出版社




この本では、現在やっていることより明らかに優れた知識があるのにも課かわらずなぜ、企業はその知識を実行に移すことができないのかについて話しています。


これらのないような組織行動学という分野の知識から応用されているものなのですが、僕の日常生活でもかなり耳が痛い話が多かったです。
僕の日常生活もより充実したものに改善するためにも、知識を実行する努力をする必要がありそうですね。


主な原因は
1.話し合いをして仕事した気になっている
2.それ以前に同じことをやっていきたので習慣化されている。
3.恐怖による先導

4.重要でない点の評価
5.業績を向上させるために競争


1.話し合いをして仕事した気になっている
大企業ほどその傾向が強いそうなのですが、知識を生み出したり分析をするプロセスが重要視されすぎてしまうそうです。
なにか、議論して何か結論を出すこれば上層部の仕事になっているとこの本では皮肉めいて表現されていました。
世の中にある成功のノウハウなんて意外と常識に近いものが多いだとのこと。つまり、企業が成功しているのは、何かすぐれたノウハウがあるわけではなくて、あたりまえのことをあたりまえにできる企業こそ成功するというジェフリー・フェファーさんはのべております。
確かに戦略の分析や他社と比較するのは大事だと書かれていますが、実行した結果どうなったか?次回はどのように改善すればいいのかのプロセスが抜けるパターンが多いそうなんですね。。。
まあ、確かに何か目標を設定するのは簡単ですけどそれを検証するプロセスってめんどくさいですし。
ほかには、理論を複雑化することはデメリットでしかない!とも書かれていました。
つまり、理論を複雑にすると優秀そうに見えるのですが、実際にそれを実行する側からすれば具体性がなくなり、わかりずらく扱いづらい代物になってしまうということなんですね。


さらに会議では、斬新なアイデア、批判をする人などが評価されやすい。実行した結果いいものができたのか?というプロセスを省かれてしまいがちだとのこと。


これらのことから僕が学ぶべきとは何かの知識を学ぶ時間よりも,PDCDサイクルをまわす時間を増やすことが超重要だということでしょうか?
つまり、戦略を練り、実行して、なにかの数字で検証して、改善する。


あたりまえのことしか言っていませんが、これができないのです。
なにか、具体的な日常生活に実装する方法を考えないとな。。。


特に読んでいて思ったのは、何かの検証をするためにはそもそも何かを数値かしないといけないわけですよね。
つまり、検証するときに基準となる指標をあらかじめ設定すること。
戦略を複数立てること
これらを週単位で実行してみることなどが重要になってくるのですかね?


2.それ以前に同じことをやっていきたので習慣化されている。
心理学の世界では、社会的証明(みんなやってるから正しいのだろう)や一貫性の原理が働くことによって正しい意思決定をすることが難しくなっていまうことがあります。
仮に新しいアイデアXを会社に広めようとしても、
1.すぐに効果がわからないから以前の手法の方が優れて見える。
2.みんなはすぐに行動を変えない
3.以前と同じことをやっている方が楽
これらの心理が働いて新しい組織に知識を広めるのは難しくなってしまいがちだとのこと。


これらの状況をどのように打開すればいいのでしょうか?
1.新設の会社の建てて会社文化を一掃する。
子会社などを作成して異なる文化の会社を下部組織に作る。そうすることによって以前の文化に影響をされない。
2.以前の仕組みとまったく異なる仕組みを実装する。
そもそも文化を支える仕組み、つまりは環境が悪いのならこちらから環境を改善してやらがええというかんじですね。
3.無意識の行動を許さない。
社員一人一人に責任を与えることが重要だそうです。たとえば、自給システムより月給システムのほうが個人の責任は重くなる可能性が高いです。また、役職の名前を変えることで個人の責任感を向上させるなどの手法があります。(アルバイト→サービススタッフ)



などなどかなり面白い内容となっております!
興味のある方下にリンクを張っておきますね。


なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント
なぜ、わかっていても実行できないのか 知識を行動に変えるマネジメント
日本経済新聞出版社