心理学的に見た消費社会 1

消費資本主義!: 見せびらかしの進化心理学
消費資本主義!: 見せびらかしの進化心理学
勁草書房

上記のような面白そうな本があったので、読んでみました。


内容を大雑把に話すと、現在社会では見せびらかしの消費が大半を占めているという話でした。
高級車、高い服、高い携帯電話、化粧品などなど。
実用性よりもどちらかというと、昔でいうと性的強固性、社会的権力、社交性を他人に見せびらかすために存在する消費の割合が増えてきたよねーという話になっております。


古来から言うと、必要最低限にかかる費用よりも見せびらかしで使う費用(学歴、服、車、無駄に高いパソコン)がかかるようになってきているということが記述されております。


消費主義社会を二種類に分けるとしたら、マーケティング主義、生産主義にわかれると述べております。マーケティング主義とは、会社のほうから一般市民にどんなものがほしいですか?とたずねて商品を販売するような形式になります。それに対して生産主義では、一般市民が企業にどんなものを作ってくれますか?とたずねる形式となっております。


また、この本はではマーケティング主義は本当に社会をよくするように導くことができるのか?と疑問を持ってもおります。つまり、マーケティング主義とは言い換えれば多数の民衆から投票数が多い商品のみが市場に投下される仕組みになっております。
いわば政治であえて表現するとすれば、民主主義政治になるといえます。つまり、投票数の多い政治家が人気になるのとどうように、投票数の多い商品が世の中にはびこるのです。ですが、心理学を学んだ私は多少はわかるのですけど、本来人を幸せにする消費と人を幸せにしない消費があるとするならば、たいていの人間は自分が幸福にならないもの大して消費をする傾向があるのです。


心理学的に言う、幸福になる消費とはなにかというと、経験にお金を使うこと、人のためにお金を使うことなどがあげられるのですが、それらのことよりも具体的なものに対して人はお金を投下する傾向があります。実際にそれでは、人は幸せになれませんから大半の人間は正しいと思って判断した消費の大半は幸福にならないということがわかります。