論理学

論理学には、命題論理学や三段論法などが含まれます。
三段論法
ソクラテススの時代に議論があまり形式的な形で行われないため、何かの枠にはめる必要がありました。そこで生まれたのが三段論法です。
三段論法とは、
すべての人間はすべて死ぬ
ソクラテスは人間である
よってソクラテスはいつか死ぬ
みたいなやつですね。
これらの議論の妥当性を調べるために使われました。
すべての人間は死なない。
ソクラテスは人間である。
よって、ソクラテスは死なない。


これは明らかに間違った論理ですよね。
なぜかというと、前提となるすべての人間は死なないがそもそも間違っているからですね。このようにして、大本の理論が間違っているかどうかを、結論が妥当かどうかを考えることで検証できたのですね。


ほかにも
一部の貧乏人は不正直だ
生活保護の人の一部は貧乏だ
よって生活保護の人は不正直だ
これは明らかに間違いですよね。


貧乏の一部(部分集合)の人々が不正直で、
生活保護の人の一部(部分集合)が不正直だからと言って結論にならないことは明確ですよね。


実は三段論法は非常に言葉にするとややこしいですが、ベン図にすると非常にわかりやすくなります。ベン図とは下の図形のようなものですね。

上のようなものですと。
人間は二つ目がある。
人間は哺乳類だ
ゆえに、二つ目があるものは哺乳類だ
明らかに間違いですよね。
なぜなら、哺乳類(Aの集合体)の一部の人間であり、目が二つある(Bの集合)の一部が人間なのであってB>Aとはるのは明らかに上の図からおかしいことがわかると思います。
三段論法なんだか、非常に使いにくいですよね。。
そこで、命題論理学というものがうまれました。


命題論理学
命題論理学はもしも(if),ではない(not),もしくわ(or)などの演算子を論理に入れることによってさらに日常生活で使えるようになったものです。
たとえば、
「もしも、彼が20以上ではないなら、お酒は飲んではいけない」
これらの文章を抽象化すると
「if A not= B: C」
みたいな感じになります。
なんだか難しいことを言っているように聞こえるかもしれませんが、これは私たちが日常生活で自然と行っていることなのです。
「もしも今日、電車で移動してそして雨が降りそうなら、傘を持っていかなければならない。」


これらの理論は、私たちは命題論理学として認識しなくても、理解することができますよね。
なぜならば、私たちはこれらの理論を実用的推論のスキーマとして、捕らえることができるからです。
世の中の知識といわれるものは、実用的推論のスキーマとして捕らえることが可能です。
「もしも、データに相関関係があるからといって、必ず因果関係があるわけではない。」
「私は他人の性格を推定するときに、あまりにも少ない経験から推測する傾向がある。」
などです。
ただし、この実用的推論のスキーマは誤っていることが多々あるので、それを論理によって修正していくことが非常に重要になります。
なにか論理を学ぶことによって、その論理を日常生活の一場面に適用できるようになることで、人は賢くなれるのですね。